靴ひもはほどけたまま 夜の片隅で 膝をかかえて 一人 うずくまっていた 悲しみをさらけ出すわけでもなく 泣き叫ぶわけでもなく ただひとり じっと 苦しみと 悲しみと 憎しみが去るのを 待っていた 夜の片隅で 誰かが声をかけてくれるのを 待っていた 誰かが手を差し伸べるのを 待っていた 夜が明けるのを 待っていた
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