あなたの指は少し丸い
どんなに細い体も
どんなに器用な喋りも
端正な顔と相容れない
グラスに触れるその指
あなたを語っている
きっとその指は温かい
だから
本当は何も喋らず
本当はお互い飾らず
ただその指に触れてみたい
でも今夜はお喋りに任せ
少しだけこの時を楽しんでみる
あなたの話考えるふりして
あなたの指を見ている
私が少し恥ずかしい
いつかはそんな私を
あなたは笑ってくれるの?
そんな日も来ないまま
あなたは消えてしまうの?
少しの不安と陶酔を感じて
今夜は少しだけ
あなたと一緒にいたい