「馬鹿か。慰めてくれる女子なら他にいくらでも居るでしょ」
「うわ、ソレひどーい!それじゃ俺遊び人みたいじゃん!」
「そうって言ってんの!」
翔の性格は未だに掴めない。
陽気な性格は、まだいい。(行き過ぎたとこもあるけど)
たまに見せる悲しそうな顔とか、綺麗な笑顔とか。
幼馴染みなのに、なんにも分かってないような気がする。(今回の件もかねて)
言葉では、女たらしみたいな発言したけど、本当は知ってる。
女子には凄く優しいってこと。
女子の気持ちを優先すること。
……まあ、例外もあるけどね、今この場において。
「…あんただったら、絶対告白受け取ってくれるって。」
話を戻すように軟らかく言ってやる。
「ん、さんきゅ」
目を伏せて、髪をかく翔。
「じゃあ、さ」
「?」
ばっ!と顔をあげ、ずずぃと近付いてきた。
「悠理なら、俺に告白されたら喜んで受けとる?」
「………」
きっとその言葉には深い意味はない、のだけれど。
少し躊躇ってしまう。
翔からの告白、なんて考えたことないし。
でも。
「やっぱ、好きな人以外からの告白は受け取らないよ。」
翔は私を真っ直ぐ瞳に映した。