第一章? 〜受動〜
わたしは大学に入ってからは言うまでもなく、生まれてから一度も彼氏ができたことがない。
男の人を見るだけでも緊張してしまうわたしが、彼氏などできるはずがないと自分でもわかっていた。
同じクラスの男の人でさえ、見ることができないので、どんな人達なんだか全くわからない。
だから、少しでも男の人のほうから話しかけてもらいたくて、毎日可愛く見られるような格好を心掛けている。
そんな中でもわたしが最も緊張したのが1ヶ月前だった。
隣のクラスの友達の亜美と沙織からボウリングに誘われたので一緒について行った。
ボウリングは生まれてから2〜3回しかやったことがないので、全然自信がなかった。
ボウリング場に着いてから20分くらい経って、わたし達はレーンに向かった。