【回想シーン】
「ええと、受験会場はどこかな。」
龍は学校で迷っていた。
「ええと・・・」
「どうしてんじゃ?」
後ろに巨大な男(勝)が立っていた。
「ちょっと場所がわからなくて。」
「そうか、わかった」
巨大な男(勝)は龍の手を引いていった。
(優しい人でよかった。)
巨大な男(勝)はある教室に入った。
(ここがそうなんだ)
「すみません、迷子の子がいたんですけど。」
「えっ!?」
そこは職員室だった。
「いや、僕は受験生ですから。」
「・・・」
職員室が沈黙に包まれた。
巨大な男(勝)は目線の高さを龍に合わせて言った。
「冗談ならもうちょいわかりにくい方がいいぞ。」
「本当だって!」
【現在】
「そんなことがあったから同じクラスになってすぐに話してね。」
「あー、そうじゃったな。」
「へ、へぇー。」
(現実ありえそうにないけど、龍くんをみると嘘ではないと思えてしまう)
「やっぱり僕って・・・」
「じゃあ皐月とは!?」
龍の言葉をさえぎって弥生がまたきいた。
「サッちゃん(皐月)とは・・・」