―いつから僕達は
涙流すことさえ
出来なくなってしまっ たんだろう―\r
†変わらない日常の中で†
朝起きて、必ず空を見上げる。
『‥‥‥今日も曇り‥‥か‥‥。』
灰色に染まった暗い空を見上げ、まゆみはそうつぶやく。
一週間前からずっとこの天気のままで、傘は何日も濡れたままだった。
バサッ
まゆみはそれを気にもせず勢いよく開く。
『‥‥今日もまたあのくだらない所に行かなければならないのか‥‥‥。』
晴れない心を励まし一歩ずつ前に進んで行く。
今日は学校の日だ。
まゆみは学校が嫌いだ。偽善者ばかりのクラスメイト、いい人ぶった先生。
そのすべてが嫌いだった。
『‥‥‥はぁ‥‥馬鹿みたい‥行ったってとくに何があるって訳じゃないのに‥‥‥。』
それでも行くことを辞められないんだけどね
とつぶやいて足を進めた。
暗い高校生活が―\r
変わるなんて知らずに―