「…畑中くん。あまり期待しないでくれよ?助かる方法ではないぞ」
「そうですか…」
畑中は肩を落とした。
「地球に何か言い残したいことがあればロケットに手紙を入れて送ろうと思ってな」
「私たちがどんな目にあったか書きましょうよ」
「そうするか」
2人は無言で手紙を書いた。
キュイーーーーン…
ロケットは地球へと送られた。
「…もう…助からないな」「そうですね…睡眠薬でも飲みましょうか」
「そうするか。もうじきこの宇宙船も粉々になるだろう」
2人は睡眠薬を飲んだ。 「亀山さん。私は本当に楽しい人生でした。大好きな宇宙で死ぬことができて幸せです」
「私もだよ。ああ…眠くなってきた」
「ええ…」
そしてどちらからともなく声をかけあった。
「さよなら」