3月23日午後3時30分
大東病院
「リュウセイジさんですか？」
（なんだこいつは？）
キレイな七三分け。
銀縁眼鏡。
頭に俺と同じく輪がある
それに白い翼。
なぜか体を隠しているのは、布一枚。
（見た感じ、変態にしか見えない・・・。）
「僕の名前はヤナギセイジです。」
「すみません漢字でお願いします。」
「はぁ、柳聖治です。」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「あ、はい。失礼しました、柳聖治さん」
「ど、どうも。・・・・
え？ところであなたは？」
「申し遅れました。
私、天使をさせてもらっています、中原と申します。」
（まあ確かに見るからに顔以外は天使だもんな）
「で中原さんは、
「えー、おほん！」
「・・・・・・・・・」
（なんだよこいつは・・。）
「えー、本日1時25分頃
柳聖治、15歳、彼女あり・・・っつ」
（なんだよ・・・っつ、て腹立つなぁ）
「えー、自転車で走行中原卓也、34歳の運転する大型トラックに激突し、
肋骨に著しい破損をし、更に心臓が破裂。
更に更に折れた肋骨が肺に刺さり、・・・ぶっ」
（こ、こいつ・・・！
笑いやがった、）
「えー（笑）、頭から落ちたので、頭蓋骨が陥没
更にのうが
「もういいです！！もうわかりましたから。」
「えー？これからがいいとこなのにぃぃ。」
（なにがいいとこだよ！
腹立つ天使だな、てかこいつは天使なのか？）
「いや、もう僕の死の状況はわかったんでもういいです。」
「えー、わかりました。
では、あなたにこれから
の事を説明したいと思います。」
「まず、今から48日の間は私があなたの住民手続きをあっちで取るので、その間は、こっちに居ても、あっちに逝っても、どちらでもかまいません。」
「すいません、あっちって何ですか？」
「あっちです、行き方は私が教えます。」
「そうですか、」
（だからあっちってなんだよ！）
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