「や、やめてくれ〜!」
背広姿のサラリーマンは僕に土下座している。
青空の下、僕とその男は線路の上にいた。
周りには人が居なく、寒い空気が流れるだけ。
そして僕は、
「ごめんなさいね」の一言を放った。
ジャケットから、黒い鉄の筒に取っ手の付いたものを取り出す。
自動小銃。
僕はサラリーマンの額にそれの先端を突きつけた。
「消えなさい!」
この一言でサラリーマンは、顔が青白く変化し、
「ひっ、俺が何をしたんだ…何もしてないだろ!…誰か助けて!!!」
男は僕から目を逸らし四つん這いになって逃げ出した。
僕の目に映る男はネズミ同然。
社会の底辺。
「おそいよ!」
逃げるつもりか!
だが甘い!
僕は自動小銃を男に向けて撃った。
「うぐぁ!!」
男の右肩に赤い穴ができ、血がどくどくと流れ出る。
辺り一面に銃の声が木霊した。
「そら!もう一発!」
男の黒い頭に狙いを定め、撃つ…
その時だった。
「やめろぉぉ!!」どこからともなく、第三者が加わったみたいだった。
「お前か!この近辺一体を襲ってる、連続殺人鬼はぁ!」
確かにぼくだ…でも…
1ヶ月前から変わってしまったんだ…僕の幸せな生活は…