明けガラス 。
もう朝を告げている。
長くて短かった夜のカーテンをひらくのだと。
夜の間じゅう、
ジッと暗闇に溶け込んでいたその身体は、
「ヤミが好きさ」と言わんばかりに、
朝の光の中で夜を切り抜いてまとっているんだね。
夕ガラス。
夜の空へと戻っていくね。
仲間達は空いっぱいに羽を広げて、ほら、暗闇をつくっているよ。
シロ猫がほら、
おひさまの光を切り取って身体にまとい始める時間。
カラス達よ、
キミらが闇に溶けてみえなくなってしまう前に、
ボクらも豪華に暗闇をまとい、
夜の中へ出掛けるとするか