-序章-
いつからだろう自分の生活、生き方に疑問を感じ始めたのは
岬は何処にでも居るごく普通の男性である。ある日
「このままじゃ自分の人生が風のようにあっというまに通り過ぎてしまう」
そう思った岬は大都会に期待と不安を抱き足を運んだ。
右も左も分からぬまま踏み入れた大都会の町は気持ちが良いようでどこか心のすみっこを痛くさした
岬は1人ボーッと駅前で佇んでいた
すると後ろから
「君、ねえそこの君、」と男の声が
岬が振り返るとそこには長身で奇麗ななスーツを着て高級ブランド時計をした男が話しかけてきた。
岬は「特に何もしてないです。しいて言えば人間観察ですかね」と苦笑いで言った。
「へぇー、変わってるね」
「あっ、俺 夕真って言うんだヨロシク」
「所で君名前は?」
「岬です」
「岬君ね、覚えた」と夕真は言った。
「岬君ここよりもっと人間観察できる所あるんだけど行ってみる?」急に夕真は言ってきた
岬は戸惑いを隠せなかった
すると夕真が
「驚いた?そうだよね 誰だって驚くか」
「嫌だったら帰って良いから行ってみない?」と笑いながら夕真は言った。
岬は自然と夕真の笑顔で不安や警戒心が薄れていった。
これが夕真と言う人間との出会いである。
そして俺の人生を大きく変えた
歩く事10分ぐらいして大通りから少し外れ路地裏を歩いていると夕真の足が止まった
そしてまたあの吸い込むような笑顔で
「着いたよ」
と言った
そこには大きな看板に美形の男が何人も映り怪しい感じのホストクラブであった