広場には女の子を中心にすでに2〜30人くらいは人がいた。
私もその輪の中に入り隅にあったカゴからチラシを取る。
「TOKYO芸能研究学院・ダンス研修科所属チーム【EVER Blue】」
派手なポップの下に3人の男の子の写真。
「【Aoi】【kai】【jun】」
その写真の【kai】という男の子はどう見ても、昨日久しぶりに夢で逢った男の子に似ていた。髪の色と服装は変わったけど。
『…海斗?』
と思わずつぶやくと近くにいた1人の女の子が突然声をかけてきた。
『あなた…【kai】ファン?』
『あ…いえ。その知り合いに似てるなぁって思って。』
『へぇ〜。そう。』
ファンの子か?私はあまり追っかけとか知らないけど…ちょっと怖いかも…。
と萎縮してしまった。
でも似てる。私はその場から動けなくなってひたすらダンスの始まりを待った。