男の子)チィ
男の子は舌打ちをした
その瞬間
ブワアァッ
ナラビと男の子の間に一陣の風が生まれた
風紀)香雲!!!
香雲)OK
香雲が二つ返事で答えると
ビュッ
ナラビは何かに引っ張られるように風紀達の元まで戻された。これが、香雲の能力なのだろうか?ナラビが風紀達の元まで来ると………………
ナラビ)あの人は何者なんだ?
ナラビが呟く。ナラビの視線には服が一部腐敗していた光景があった。その腐敗具合は光の一族の集落の滅ぼされ方と似ていた
風紀・香雲・ナラビ)まさか
三人の考えが一致した
ナラビ)君が集落を襲ったの?
ナラビが声を張り上げて聞くと、男の子は笑みを浮かべて
男の子)その通り、僕がやった
男の子は笑いながら言った
男の子)僕の名前はフライ。闇の一族の最期の生き残りだ
フライは片手を横に伸して言った
風紀)闇の
香雲)一族?
風紀と香雲は単語を区切って聞き返した
ナラビ)聞いた事がないよ
ナラビが首を傾げて言うと
フライ)フッ、“聞いた事がないよ”か
フライは、鼻で笑って半分呆れたような声で言った
が、すぐにフライの表情はガラリと変わった
フライ)ふざけるな!!!!!
フライは凄い剣幕で叫んだ
フライ)お前の一族は僕ら闇の一族にやった事を忘れたのか!!!!
フライは殺気だって言った
その殺気は7歳の子供が出したとは思えないほど、迫力があった。風紀や香雲が思わず後退りしてしまうかもしれないくらいだ
しかし
フライ)フッ
また、鼻で笑ったフライ。その表情から先程の殺気はきえていた
フライ)しかし、光の一族も残るは君一人だけだ。君さえ死ねば僕の望は達成される
フライは再び笑みを浮かべた
ナラビ)エッ!!?
ナラビの顔から血の気が一気に引いた