アリスとアリス 2

ゆい  2008-03-26投稿
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「アリスッ!良かったあ!来てくれないかと思ってたよ〜」
「何それ〜!」

トン、トン、トン…

ゆっくり階段をのぼって行く。
一段一段のぼるたびに、アリスは怖くなっていった。
「…アリス……怖いね…」「うん…」

「ここだね」
「うん…じゃあアリス、私からやってみるね」
「…うん」

彼女は自分だけ鏡にうつると、ケータイのボタンを震える指で押した。
不気味に静まりかえった階段に、《プルルルル…》という呼び出し音が聞こえて来た。

《ピッ》

『はい、もしもし?』

鏡の中の彼女が、返事をした…。


つづく

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