GLAYにどっぷりとハマった正利はバカみたいに分析を始めた。
こいつはどういう奴なのか?
どうしてこんなかっこよくなったか?
うさんくさい単行本(GLAYの素顔、グレイ大辞典など古本屋で105円位で投売りされているB級書庫)やインターネットで調べる日々が続く。
正利はHISASHI(GLAYのリ-ドギタ-)が大好きだった。ツンツンの髪の毛、派手なアクション、なにからなにまで刺激的に見え、自分の中にあったムラムラした得体のしれないなにかを打ち壊してくれた。
「HISASHIの音楽のル-ツはパンクロックで高校生の頃はウイラ-ド、ラフィンノ-ズ、ピストルズ、GISMを好んで聞いていた。」
と例のB級書庫に書いてあり、一目散でいつもの中古CD店に駆け込んだ。
しかしながらウイラ-ドやラフィンノ-ズのCDは無い、ピストルズはあったものの、買う気がしなかった。というか買えなかった。
「SEX PISTOLS」小6を控えた少年がSEXなんてバンド名が書いてCDを親に見られたら...。
そう考えると買えなかった。
仕方なく正利は店長らしきおじさんに聞く
「パンクロックのCDないですか?」
店長「どんなの探してる?」
正利「ウイラ-ド、ラフィンノ-ズ」
店長「ぎゃはは!わかったわかった。ちょっと待ってろ」
なぜ店長が笑ったのかさっぱりわからなかった。しか