緑の葉を優しく風に揺らす木々が立ち並び、色とりどりの花が、美しく咲き誇っている。空は青く澄み渡り、どこまでも広がっている。
花々の中で、真白が横たわっていた。そんな真白に誰かが近づき、真白を揺さぶった。
揺さぶられ、真白は静かに目を開けた。そして辺りを見回し、首を傾げた。
「ここ・・・どこ?」
「ここはエルフの花畑。王家の者しか入れない決まりですよ。あなたは誰?」
美しい澄んだ声がして、そちらを見ると、真白と同じ年くらいの少女が真白を見つめていた。
(・・・この人、少し私に似てる?)
真白はそう思った。そして少女をじっと見つめた。
見れば見るほど、真白と少女は似ていなかった。
(・・・あれ?似てると思ったんだけどなぁ、見間違い?)
この場合、見間違いと言うより勘違いと言った方があっていると思われる・・・
目の前の少女は、透き通るような金髪、空色の瞳、優しげな美しい顔をしていた。
真白と似ているとは言い難い・・・ (酷
「・・・もぅ一度訊きます。あなたは誰ですか?」
「・・・え?ぁあ!」
真白はハッとし、少女を凝視するのをやめ
「わ、私は、川崎真白・・・」
「川崎、真白?どこの国の方?」
少女は首を傾げて訊いた。