「なんでそんなにテンション低いの?」
皐月がきいた。
「いや、僕は8時間は寝ないとなかなかやる気がでなくって。」
「どれくらい寝たの?」
「7時間55分しか眠れなくて。」
「やけに正確な体内時計ね。」
弥生がそう言った。
「普通じゃないの?」
「それはない。絶対、特例だと言い切れる。」
「まあ、とりあえずじゃ、」
勝が入ってきた。
「俺のボールをキャッチできるのはお前しかおらんのじゃけん、たのんだぞ。」
「そういえばさ、さっききいたら誰も野球経験者いないみたいだけど、どうして?」
弥生がきいた。
「俺に野球なんて似合わないじゃろ。」
「じゃあなんで野球大会に出てるのよ。」
「もうすぐ試合が始まるみたいじゃぞ。」
勝はごまかした。