相手は地元で一番強い高校の野球部だったりした。
しかし勝が敵に点をとらせず0-0のまま9回表二死バッターは龍。
「龍、打て!!」
勝の声援もむなしく2ストライク。そのとき相手キャッチャーが、
「こんな雑魚が最後でよかったぜ。」
龍がその言葉に敏感に反応した。
「いまなんて言った。」
龍の声がいつもより少し怖かった。
「雑魚でよかったって言ったんだ。悔しかったら打ってみろ。」
相手キャッチャーは余裕だった。
次の球を・・・
カッキィン!
初めて龍の振ったバットはボールに当たり、そのまま冊を越えていった。
「ホームランじゃ!」
メンバーは龍を迎えた。
次のバッターは三振となって次の回・・・
「さあ、最後の回じゃ、いくぞ龍。」
「スー、スー。」
龍は静かに眠っていた。
結局、龍は起きずに試合は棄権負けとなった。
最後の弥生の一言、
「なんでこんな休日になったのかしら。」
ごもっともである。