四人のうちの一人、アンリはその日の朝、家のポストに白い封筒が入ってるのを見つけた
オレンジの緩く弧を描いた髪は風に合わせて踊っているようだ
晴れ渡った空のような瞳はどんなものよりも輝いている
アンリは封筒を裏返し差出人を見た
そこには・・・炎に包まれた白いライオンが、今にも少女に食いつかんばかりの様子で
こちらを見ていた
偉魂族の紋章だ
こういうのは中身を見なくても内容がわかる
しかし、見るだけ見てみた
『来い』
「・・・・・・」
無言でアンリはそれを見つめ、破り捨てようかと思ったがこれがないと偉魂族の住む城には入れないのでしかたなくその足で城へと向かうことにした