らずべりー08

 2008-03-31投稿
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「愛陽?夏城愛陽?知ってる。それが?」
愛陽と聞くと紀梨は、不機嫌そうな顔をした。
だから、少し言うのが気まずいなと思った。
「し、知ってるの?」
「もちろんよ。でも私あの子の性格嫌いかも。」
なんだか、美冷と同じような事言ってるな…。
「そうなんだ…。別になんでもないよ?」
「ふーん?そう!聞いてよ、5時間目の授業はパソコンだよ〜?」
「そうなんだ?!」
パソコンは、紀梨の第二の得意分野だ。
あたしは、ちょっと難しいって思うくらい。でも楽しいから、パソコンは好きだ。
「って、そろそろ始まるじゃん!!行こ、光月姫?奈穂と真璃は、後で謝るか!」
「ってか、パソコン室に見えるのって二人では…?」
「うわ!あいつら、ついでに先に行ったのか!」
そう言ってすぐに、紀梨とあたしは走りだした。
パソコン室についたころには、息が乱れていた。
「せ、セーフ!」
席は、教室通りか。
「前、奏里?」
そう言ったのは、恵太と仲良しの、綾間誠也(あやませいや)君だった。
「…みたいだね。」
すると綾間君は、ボソッと何かを言った。
「え?何?」
「結宮。」
はいー?
「結宮が、恵太と光月姫ちゃんって仲良いいんだねって言ってたぞ?」
「なんて?!」
授業中だったのを思い出し、あたしはヒソヒソと言った。
「よ、葉君がなんて言ったの?ってか、なんで綾間君が知ってんの?」
さぁ?とでも言うように綾間君は肩をすくめた。
はぁ?と言おうとすると、恵太が綾間君の所に来ているのが見えた。
こいつかぁ…!!
一瞬殺意があたしの中に溢れた気がした。
「綾間、納豆のホームページマジ面白いぜー?」ホームページで…納豆?…はぁーあ。葉君かぁ〜。近いようで遠いかも。と、あたしは無意識にぼーっとしていた。しかも、よく考えれば恵太と目が合ったままぼーっとして!
見つめ合ってるように思われるじゃん!
あたしは、それに気付くと、あわてて下を…ちょうど、キーボードのあたりを向いた。
うわ、恥ずいな!って、なんで恵太は目そらさないわけ?
空気読めよ〜!まさか他の誰かに見られてないよね?見つめあってました、なんて大変なことになるし!



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