私は一ヶ月前、先生に別れてくれと言われてしまいました。
眞野君は相変わらず優しくて、付き合ってるのかと、よく噂されます。
でも私は、どちらのモノでもない訳です。
ごく普通の女の子に、戻ろうとしていたんです。
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明日は修了式。私ももうすぐ高校二年生。早い様な遅い様な…。
「ケホッケホッ」咳だ。風邪でもひいたかな…。修了式は休みたくないと、何となく思っていた。
なのに。
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「…39度3分…」
修了式当日。やってしまった訳だ。
久しぶりに先生の顔、きちんと見たかったのに。
私はそう思いながら眠りについた。