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私は携帯の着信音で目を覚ました。電話だった。
「もしもし…、眞野君?」
電話をくれたのは眞野君だった。
「神崎サン!!大変なんだ!!」
*
『彼』は『檀上』に立って、眞野と交わした約束を思い出していた。
「俺が負けたら神崎と別れるから」
「じゃぁ、俺が負けたら先生は修了式の日、神崎サンにプロポーズして?」
眞野は突然そう言い放った。
「は」つい間抜けな声をあげるが…「もし異動がなければな」と笑顔で言ったのだ。だが彼は、今…
赴任する教師として、檀上に立っているのだ。
*
「…だから、早く来て!!」