「ということでここに入っとけ。」
そう言い下の棚に押し込んだ。
「さてと」
薫はわざと大きな物音を立てた。するとすぐに何人も集まってきた。
ほかに気配はしないのでこれで全員とわかった。
「きさま、この家の鳴宮歩はどこだ。」
「残念ながら仕事の都合上いえない。」
「きさまが今の護衛か」
「まあ、そんなところだ」
目の前の男が銃を取り出した。
「ならば死ね!」
バンッ!
銃が撃たれた。しかしほぼ同時に薫が食器を空中にばらまいたので、軌道がそれてあたりはしなかった。
「次はこっちの番だ。」
そう言うと積んであった小麦粉を開いて、空中に投げた。すると部屋が小麦粉に覆われて、視界が悪くなった。
相手は全員笑った。
「かっこいいこと言ってその程度か。」
こんなことを言いながら。
しかし薫は余裕だった。
薫はポケットからライターを取り出した。
数人の顔が強張った。
カチッ
ライターの火をつけた。
ドカーン!!
爆発が部屋で起こった。