嘘と真実の狭間で

ウグイ  2006-05-02投稿
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僕は君に百万回の嘘をつこう。

それでも君は、百万回の嘘を見抜いて僕を愛してくれるだろうから……。


嘘と真実の狭間で




しとしと……そう悲しげに降る雨の日。

今日も、この喫茶店に足を運んでいる僕がいた。

……僕はニートだ。

いわゆる社会不適応者。

働かず、親の金で飯を喰らう……世論評論家に言わせると現代社会がもたらした社会のゴミらしい。

だけど当人の僕にとっては、そんな胡散臭い評論家達の戯れ事なんてどうでもよかった。

僕は僕だ。



「仕事、どう?」

うまくいってる?そう付け加えながら、向かいの席に座っている君が僕に尋ねる。
君は雨の日にだけ、この喫茶店に姿を現す。
そして決まって僕が腰掛ける、くすんだ茶褐色の椅子を挟んだ向かい側に腰をおろす。



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