「ここが薫の家か。」
薫と歩はこれから住む薫のアパートを見ていた。
あれから数日後、薫は歩を連れて、住んでいるところに戻ってきた。
歩は全体を見回した。
「なかなかいい家だな。」
正直、薫は意外と思った。
「いきなり、こんな狭いところに住めるか、って言われないかハラハラしたぜ。」
「私だってこれでも大きい方だとわかっている。」
たしかに薫の家は1DKとアパートにしては広めだ。
「まあ、くつろいどけ。」
薫は書類を整理し、歩は楽しそうに見て回り始めた。
コン、コン
誰かやってきた。
「はい。」
「やっほー。」
いきなり外から男が飛び込んできた。
見た目は薫より少し小さく、長髪が特徴だった。
「いったい誰なのだ、お前は!」
「薫ちゃんの愛人でーす。」