3月28日晴れのち妖精
もう日課になってしまったお使いを無事に、終了させた僕は帰路についていた。 近所のおばさま達が鬼になるようなタイムサービスという、苛酷な戦場を中卒の子供にいかせるなんて・・・。
どんな親なんだ?でも、この日課が、あんなものと会うことになるとは。
PS?
あれから5分たった。
誰かに付けられていた。後ろを確認したわけじゃないけど、たしかだ。
僕と全く同じペースで後ろを歩いて来る。
それも少しずつ速くなっている。
振り返ろうか?そう思って振り返ろうとすると、ペースを落とす。
何なんだろう?
何かようでもあるんだろうか?
「ねぇ、君」
「・・・」
「止まって」
「僕のことですか?」
「そ、君のこと」
僕は観念して、振り返った。でも、そこには誰もいなかった。
「こっちだよ」
少し楽しそうな声は、僕の斜め上から聞こえてきた。・・・斜め上つまり空中だった。
僕は、「とりあえず足を地面に着けてくれないかな?」と、頼んでいた。
「うん。分かった」彼女は願い通りにしてくれた
さらに、14分後僕は彼女とファーストフード店にいた。
「えっと、どうして僕のところに来たんだっけ」
「あなたが、私の仕え人だからです」
さっきから、その一言ばっかだなぁ。
どうも彼女が言うには、彼女は「妖精」で仕え人の僕に伝えなきゃいけないらしい。と、言われてもなぁ。