僕は朝起きてから、昨日の事を考えていた。僕の両目の事とあの秋葉美香の事を。そしてベットから起きようとした時、また僕の視界がぼやけ始めた。しかも、昨日よりも長い時間ぼやけていた。僕はこの時、僕の目は見えなくなると言う事を再確認した。
「勇樹、そろそろ起きなさい。」
母の声が聞こえて来た。
「早くしないとまた学校遅刻するわよ。」
母には、まだ目の事は、伝えてない。伝えられる訳なかった、自分でも信じられないものを。
僕がリビングに下りるとすでに家族全員がいた。
「あの…実は、僕、もう…。」
「…?」
家族は、僕の方を見ながら、首を傾げている。
「僕、もう…、が、学校に行かないといかないといけないから、もう行くよ。」「あら、今日は早いの?」「うん、ちょっとね。行ってきます。」
そう言って僕は、走って家を出た。
僕は学校に行かず、周りを歩いていた。しばらく歩き、ふと周りを見てみると、そこは以前来たあの大きな屋敷だった。
「あの…、水神勇樹君?」昨日の彼女がそこにいた。「ああ、えーと…秋葉美香さんですか?」
「はい、これから学校ですか?」
続く