「それじゃあとりあえず自己紹介からだな。」
薫のこの一言から始まった。
「私の名前は水城遥。よろしくね。」
「薫と同じ名字だな。なぜなのだ、薫。」
「一応姉弟だからな。」
「姉弟じゃない。」
遥は反論した。
「こいつはただの居候だ。」
「姉弟みたいなものだろ。」
「戸籍上、姉弟じゃない。」
「はなしを進めろよ。」
涼に言われてまた進め始めた。
「ついでに情報屋もやってる。」
「まあそんなところね。次はあんたよ、おちびちゃん。」
少し歩はムッとした。
「おちびではない。鳴宮歩という名前がある。」
「さてこれ以降は報告になるから二人にしてほしい。涼、歩をたのむ。」
「OK。」
「あの娘、鳴宮って言ったわね。どういうこと!」
遥は追求のように言った。
「つまり・・・」
薫はいきさつを話した。
「わかったわ。でも相手は新家の人間だぞ。」
「そのことについては今晩にでもきくつもりだよ。」