僕は
少ない睡眠をとった
数日後
彼女の夫と打ち合わせで会った
打ち合わせの後
「今日何か予定はありますか?」と聞かれ
何もない僕は
「いいえ」と答えた
「飲みに行きませんか?」と誘われ
飲みに行く事となった
お互いの仕事の話をしていた
彼女の夫が
僕の家族の話になり
「ご結婚はされないのですか?」と聞かれ
僕は笑いながら
「縁がなくて」と答えた
彼は不思議そうな顔で
僕を見た
その話はそれで終わった
僕は
「奥さんはお元気ですか?」と聞いてみた
彼は
「ええ」とだけ答えた
僕たちは
ひとしきり世間話をして
「ではまた」と言い別れた僕は彼女の事が気になっていた
その日は
そのままマンションに帰った
千尋との生活は続ていた
会社では
千尋は僕の妻とされていた確かに
同僚や部下がマンションに来た時料理をもてなし世話をしていた
当然といえば当然だ!
何日かして
もしかしたらと
僕の足は
バーへと向かっていた
彼女に会える?期待して
彼女は
カウンターで独り飲んで
いた
隣に座り飲んだ
二人とも無言で
僕は彼女に
「一軒付き合ってくれますか?」と
声をかけた
彼女は頷いた
僕と彼女は店を出た