いつもと同じ時間に仕事が終わり、いつもと同じ時間にいつもと同じバスに乗る。
平凡な毎日…
だけどあの日から僕の中の世界が変わった。
君に出会ったその日から…
ここは世界の中心。
ニューヨーク。
僕はここへ移り住んで早いもので六年も経とうとしている。
僕の名前はロビン・ウォーカー。髪はブロンドで瞳の色はグリーン。歳は26。因みにシングル。
仕事？
仕事はファッション雑誌の編集。来月までに新しい企画を考えなきゃならないってのに全くダメ。
おまけに長い事片思いしてたロキシーは僕の上司の愛人ってもっぱらの噂＼r
本当ツイてない
「お疲れ！何シケた顔してんの？まさかまだスランプなのか？どうせロキシーの事考えてたんだろ。OK！今夜はいつものメンバーで飲もうぜ！明日は休みだしさ！」
こいつは同僚で一番の友人のブルース・パーク。
仕事も性格もパーフェクト。おまけにルックスまでいう事無し…
最高の友人だ。
「そうするよ。一人煮詰まってても時間の無駄だしな！レニーを迎えに行くんだろ？８時にいつもの店で」
「OK。じゃ、８時に」
会社から一歩出て空を見上げた。
雪だ。
クリスマスのプレゼントだろうか、デパートの袋を下げた夫婦が僕の前を幸せそうに過ぎて行った。
小さい溜息を一つつき、いつものバス停に向かおうとした…
その時、何かが僕の中で変わった。
向かいのバス停に一人の東洋人女性が立っていた。
どこの国の人だろう。
黒く美しい髪、白い肌、黒い瞳。
モデル並にスタイルのいい女性も、女優並の美人も、ここニューヨークには五万といる。
それに飛び抜けて綺麗な訳じゃない。
だけど彼女から目がはなせなかった。
僕の中を衝撃が走ったんだ。
一歩も動けなくなる程の衝撃が…
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