ヤバイ、掴まれる…!
そう思った瞬間、目の前に一筋の閃光が走った。
大きな爆発音を立てて地面がめくり上がり、同時に
俺の意識まで飛んだ。
そして目覚めたら朝で
俺はベッドの上にいた。
「目覚めた?」
素っ気ない声だった。
「誰だよ?そしてここはどこだよ?」
異常事態だってのに冷静な俺。
「ここは私の家。誰だよって言いたいのは私だよ。」全く意味が分からない。
とゆうより、事情が掴めない。
どーして俺はあんな変な物体に襲われなきゃいかんのだ?
「ありゃ、悪霊みたいなもんだよ。一般人に分かりやすく説明するならね」
「ふーん。まぁ一応分かったけどさ、アンタ誰って聞いてんの。」
「人に名前を聞くならまず自分から名乗りなさい。せれが礼儀でしょ?」
なんだかいちいち面倒な女だ、と思いつつ自己紹介を始める。
「平内連歌。学生だ」
そう、俺の名前は(ヒラウチレンガ)だ。
「ふーん。苗字なんてないわ。凉って覚えてくれればいいわ」
凉(スズ)と言うらしい。
黒く長い髪に赤いピン止めをつけている。
しかし疑問は晴れない。
「名前は分かったけどさ…なんで俺はその悪霊とやらに襲われたんだ?」
「アンタには関係ないわ。全くね。」
関係ないって…。
ひどく不条理だ。
「おかしいだろ!だいたい俺は…」
「いいからもう帰れ!」
と平手打ちされた。
今まで生きてきた中で最も切なくなった時だった。
そしてまた俺の意識が飛んだ。
また気がつくと自室のベッドの上にいた。
夢か…?
そう思ったが、頬の痛みがある。夢ではない。
こうして、連歌と凉の関係が生まれた。
(続)