遺書

山田  2008-04-13投稿
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私はあなたが
憎くて憎くてしかた
ありませんでした。

結婚してからこの40年、
あなたはお酒や
博打ばかりでまったく
家族のことなんて
見てもいません
でしたね。

何度言っても止めなくて
何度離婚しようと
思っか、何度
殺してしまおうか、と
思ったことか
数えきれません。

でも、1番憎らしいのは
私が疲労で入院し
医者からもそう長くないと言っていましたね。

あなたは私が
知らないと思って
いますが
知っていましたよ。

そしてその晩、
あなたは私のベットの
横で私が眠っていると
思っていたのか
ずっと泣いていましたね。
私はちゃんと
起きていました。

私はその啜り泣く声を
聞きながら
同時に怒りが込み上げて
きました。

どうして最後まで
あなたは嫌なヒトで
いてくれなかったのか、
どうして今頃になって
あなたの気持ちを
知ってしまったのか、

望んでいたはずの死が
急に恐ろしくなって
しまいました。

それでも、 私の死は
もうすぐそこに迫って
きています。

だから最後に、これを
見ているあなたに
言いたいことがあります。



あなたは私にとって
この世で1番




憎んらしい人でした

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