「………あれ?」
朝、僕が彼女に起こされて、感じたのは疑問だった。でも、何に対しての疑問かはわからない。
「………うぅ〜ん………」
思わず唸り声のようなものが、口からこぼれる。すると、すぐそばにいる彼女から、心配そうに声をかけられた。
「どうしたの?気分でも悪いの?」
「いや…そういうわけではないんけど…………」
「じゃあ、なぁに?」
「うん…それがさぁ…なんか忘れてるような気がするんだよなぁ…何かが不自然な気がするっていうか…」
「ふ〜ん…不自然…ねぇ。」
「…うぅ〜ん………なんなんだろ……………あれ!?」
「どうしたの?」
「……僕…そういえば…彼女なんていないんだけど……君は誰?」