Love story in N.Y

Velma  2008-04-14投稿
閲覧数[167] 良い投票[0] 悪い投票[0]

「ハイ!ロビン!遅かったわね。先に始めちゃうとこだったわよ。」
彼女はレニー。マンハッタンに店を持つやり手のメイクアップアーティスト。僕もよく取材に行く。因みにブルースの彼女でかなりの美人。
「あぁ…ごめん。ちょっとトラブルが…」
「何の?」
不思議そうな顔をしながらレニーは僕に聞いた。
「まぁ待てよ。その前に乾杯!ロビンの話しはそれからだ。二人ともビール?」
ブルースは言いながら手を上げウェイトレスを呼んだ。
「僕達アルコールはビールしか飲めないだろ。」
少し笑いながら僕が言うとブルースも笑って言った。
「と、言う訳でビールをみっつ。それからエダマメとサラダ。あとピザをアンチョビ抜きで」
そんないつもと変わらないやり取りの間も僕はあの東洋人が頭から離れなかった。



「乾杯!」
三人共一気に冷たいビールを飲み干した。
「週末の楽しみね!それで?トラブルって?」
レニーは興味津々に僕に聞いた。
「あぁ…先ず一つ目。今日家に帰ったらアパートをシェアしてたジャックが消えてた。奴の荷物も一緒にね。明日、明後日の休みは新しいルームメイトを探さなきゃならない。つまり休みはオジャン。」
そう言って僕はため息をつきながらエダマメを一つ口へ運んだ。
「最悪だな…。でもまぁ、あのアパートならすぐ見つかるだろ。」
持っていたグラスを乱暴に置くとブルースは言った。

レニーは椅子に寄り掛かりながら僕を見た。
「一つって事はまだ何かあるのね?」
「そう。正直ジャックが出て行ったのは問題じゃない。」
「何?まさかロキシーとか言うなよ?もう聞き飽きたぜ?」
「今日見かけたんだ。」

ブルースとレニーは顔を見合わせて聞いた。
「な、なにを?」


「凄く…キレイな人」


ブルースは胸を撫で下ろしながら言った。
「あ〜!またロキシーかと思って冷や汗でたよ!で、どんな人なんだ?」
「さぁ…?会社の向かいのバス停に立ってる姿を見ただけだから。でも凄く綺麗な東洋人だった」

「東洋人…韓国人?それとも日本人…?」
レニーは来たばかりのピザを皿に取りながら聞いた。
「さぁ?何となく日本人な気がするけど…」


正直、すぐに見つかりそうなルームメイトより月曜日にまた彼女にまた会えるかどうかの方が僕には重要だった。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 Velma 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ