奈央と出会えたから。<128>

麻呂  2008-04-15投稿
閲覧数[670] 良い投票[0] 悪い投票[0]

『染める前に。はい。“〇後ティー”。
奈央はミルクティーが好きだって言ってたよな。』



聖人は、あたしに“〇後ティー”のペットボトルをくれた―\r



『あ、ありがとう。ま、聖人のは?!』



『俺?!俺は、これ。“なっ〇ゃん”』



聖人は、“なっ〇ゃん”のオレンジを手にぶらぶらさせて笑った―\r




『あはは。なんか可愛い。』




『わりぃな。うち、母さんいないからさ、男所帯だから部屋も散らかってるだろ?!』




そう言って、聖人はペットボトルに口を付けた―\r




『ううん。そんな事ないよ。男所帯でこれだけ綺麗に片付けられるなんて凄いよ。』




でも、聖人の部屋は汚いけどね(笑)―\r



言えなかったけど―\r




『さぁ〜てと。ぼちぼち始めますか?!奈央ちゃん!!』




『うん。』




あたしは、これから聖人に髪を染めてもらう―\r




聖人は、あたしの首元に手を回し、



優しくケープを巻いてくれた―\r



ドキッとした―\r





『お客様。どうぞ。』




美容室の店員さんの真似のつもりか―\r



聖人は、あたしの制服のスカートの上に、



大きめのバスタオルを一枚掛けてくれた―\r




『染料が制服に垂れたらマズイだろ?!』




『うん。ありがと。』




それから―\r



あたしと聖人の二人だけの優しい時間が静かに流れ過ぎた―



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 麻呂 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ