カミサマ 〜堕天使〜

BgwP←/  2008-04-16投稿
閲覧数[329] 良い投票[0] 悪い投票[0]

 彼は、ラピス・サラサエルという少年はサラサエル(堕天使)の名のごとく、神ではなく大人たちに歯向かった。

 歯向かった、というのは正確には違う。
 彼はただ、物事の真実を唱えただけなのだ。

 なのに大人たちは彼の言う事を信じず、否定した。

 神を愚弄するなと叱りつけた。

 本当に愚弄している者が誰かも判らずに、彼を拒絶した。

 そして彼は、当たり前のように一人になった。

 この世で生きていく為には、大人たちに従わなければいけない事など、聡明な彼には初めから判っていた。

 しかし、彼はそれをしなかった。
 自分の心は曲げてはいけないと知っていたから。

 それに彼は寂しくなかった。

 数年前に滅びた教会には、その当時死んだ神父がいたし、天使達も彼の相手をしてくれた。

 もちろん、神も彼を見捨てなどしなかった。

 だから、彼は寂しくなかった。






 これが、彼の始まり。
 そして、彼がサラサエル(神の使途)になった瞬間(とき)。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 BgwP←/ 」さんの小説

もっと見る

ファンタジーの新着小説

もっと見る

[PR]
★セレブ御用達★
最高級の死海の塩


▲ページトップ