私は星や空等、風景を見るのが好きだ。それは自然なものだけじゃなくて、目まぐるしい人込みや屋上から見下ろした世界のような、人工的なものも含めて。
信号で足止めをされて、ふと雲一つない空を見たら、影送りをして遊んで。
歩いてる時に雲を見つけたら、物や動物なんかに例えてストーリーなんて考えて遊んで。
待ち合わせ場所で人込み見つめて「この人達はどこから沸いてどこに吸い込まれてくんだろ…」なんて、我ながら意味不明なこと考えて。
日々、想像することを楽しんでる。
小さな変化や大きな事象。
自分の中で受け止めたそれらに、オリジナルスパイスをちょっとかけてあげると、あら不思議。自分だけの想像の世界が花開いてしまう。
人間は面白い。
色んな事を考えられる。
考えることが止められない。
あの裾広がりで鼻が高い雲は姫で、飛行機雲は龍。王様達の軍がひつじ雲。巨人みたいな雲が王様…闘いは始まる。姫は龍の寂しさを知ったからこそ、龍と逃げてる…
王は減る兵士の亡きがらを踏み越えながら龍にせまり…あ、大きい雲がきた!あれは龍の住み処ってところ?
龍は消えゆく身体で必死に逃げてるが、住み処に辿り着けるかはわからない。王様が迫る…住み処はあと少し…
姫は龍と別れを告げ再会を誓い、消えていく。龍も住み処に着くことなく、その体を空の蒼に溶かす。王様は嘆き悲しみ、その心を表すかのように体が歪む…。
そこには、ただ王様と主を失った龍の住み処があるばかり。
なんてね。
これからも、私の想像症候群は止まらない。