「エアフレイム！」
その瞬間、セイルは剣を前方に突き出して、炎の塊を放った。
闇の輝きを放つ炎の塊と、光を放つ光の塊がぶつかった瞬間、僅かに炎の塊が光の塊を押し込んだものの、炎は一瞬にして消滅してしまった。
「馬鹿なっ！！」
セイルは驚愕の表情を浮かべながら、僅かに減速したものの、それでもこちらに向かってくる光の塊に対し、急いで闇の障壁を前方に張った。
光の塊はその障壁にぶつかると、一旦停止したが、それでも障壁を押し込んで、徐々に壁にひび割れを生じさせていた。
セイルはその様子にさっと青ざめると、後ろを振り向いて、
「四人共、すぐにこの場を離れろ！！」
と、叫んだ。
「お父さんはどうするの！？」
「大丈夫だ、早く離れろ！」
四人は心配そうに顔を歪めながら、その場を離れた。その瞬間、遂に光の塊が障壁を破って、セイルの胸の辺りに飛び込んで行った。「ずあぁぁぁっ！！」
セイルは剣に魔力を帯びさせると、一瞬にしてその光の塊を真上から切り裂いた。
切り裂いた瞬間、セイルを巻き込んで大爆発が起こり、その爆風でロイ達は後方に吹き飛ばされて行った。「お父さああん！」
エミリアとミリスの悲痛な叫び声が、爆音と共にこだました。
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