白黒の恋?〜Please〜?

ソウキュウ  2008-04-21投稿
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『逢いたかった』
「俺もだよキョン」

キョンはクリッとした大きな目で俺を見つめて
『さて、何処に連れて行ってくれるの?』
と言う。
「まずはドライブしながら北海道の観光名所を見よう」
『うん!』
俺はキョンの片手に荷物を持ち、キョンの手を引く。車に荷物を積み、キョンを助手席に乗せて車を出す。片手でハンドルを握り、運転をしながら途中でサングラスをかけるとキョンは俺の手をずっと握ったまま見つめる。視線が気になったので、
「なんか顔についてるかい??」
『ううん、違うよ。』
「じゃあ何??」
『なんでもない』
景色を見ようよ↓↓景色を…

北海道の道路は市街の他はほとんど畑や緑が広がる草原しかない。たまに鹿が現れる場合があって、鹿の注意標識があったりする。

キョンはそれを見て
『鹿さんは道路渡るの??』
と言ったので、冗談で
「手を上げて渡る時あるよ」
と答える。寒↓↓
『鹿さんも器用だね』

……
キョンはたまに冗談が通じない時がある。(天然)と言う言葉を使うとキョンは怒ってしまうんだけどね。
キョンは俺の手を離さなかった。車内が暖かくなってきて手が汗で滲んできてもギュッとしたままだった。
俺達が向かった先は温泉が湧き出る湖。〇〇〇湖。湖なのに温泉の成分が原因で湖にいる生物がいない為、とても青いのだとか。俺達は車を降りてキョンに小学生の時の修学旅行でバスガイドさんの言ってた言葉をそのままキョンに説明した。
キョンはその話を聞いた後、
『へぇー、じゃあここを掘ればお湯が出るの?』
俺は首を縦に振ると
『じゃあ掘ってみて』
え↓↓

嫌な予感はしていたが俺は一生懸命掘ってみた。キョンはまだかまだかと言わんばかりに裸足になり、高めのベンチの上に座って足をバタつかせている。ようやく掘り終わって温泉が出てくるとキョンは真っ先に走り出し、足を濡らした。
満足そうな顔をするキョン。俺は近くの出店でソフトクリームを買ってキョンに渡した。
『贅沢してるねぇ〜』
目を細めてしんみり、おばあさんみたいな言葉を言ってる。
その一方で俺は汗だくになり、まるで水を欲しがる犬みたいにソフトクリームをもの凄い勢いで舐めていた。

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