カチッカチッカチッ。
俺以外誰も居ない部屋で時計が時を刻んでいた。
どこの家にもありそうな赤く縁取りされていて中は白い普通のアナログ時計だった。
日本の時刻は今午後５時５０分、今ブラジルではほとんどの人は寝ているだろうな。俺の部屋は13畳そのうち2畳をベッド、1畳を丸まる使って巨大テレビ、そして壁には193個の穴が空いていた。
もうそろそろあの子は友達と仲直りしただろうか？
見てみるか。
俺は穴の一つを覗いた。
よかった、、
きちんと仲直りしていた。
「・・・。！」
忘れていた！雨、雨、
最近降らせてないから降らさなきゃ、、、
俺はベランダに出て壁に設置してある降るスイッチを押して部屋に戻った
時計を見ると午後６時
もうあの人は仕事が終わって家に帰っているかな？
もうあの娘の恋は実ったかな？
もうあの婦は皆の帰りを待ってご飯をつくってるかな、、
運命何て無い、その人がその人の意思で動いているのだから、、
神は何でも知っている、そんな訳無い、神は忙しいからそんなに多くの人に構ってられない、たまに“覗く”だけだ
午後９時
あの娘はもう寝たかな？
そして俺は一つの穴を覗きまた静かに微笑んだ。
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