カミサマ 〜光の雪?〜

BgwP←/  2008-04-22投稿
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 その日、アイサは詩を聴きながら目を覚ました。

 詩っていたのは彼だった。

 ガラスの抜け落ちた天窓から冬の朝日が直に差し、ロザリオに反射して教会のあちこちに散らばっている。

 その中で、彼はいつもの場所に立ち詩っていた。

―――神よ。
貴方を祈ろう。
貴方の為に、私の為に。 
神よ。
貴方を讃えよう。
貴方の為に、あの子の為に。
神よ。
貴方を信じよう。
貴方の為に、世界の為に。―――\r

 アイサがしばらく彼の声に浸っていると、彼は唐突に詩をやめ、アイサの方を振り向いた。

「おはよう。黒き姫」

「……おはよう。サラサエル」






『もっと彼の詩声を聴いていたかった』と、アイサは自分でも気付かないうちに望んでいた。



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