白い猫は足元で毛づくろいをしている。 私は足も伸ばせない。 彼は私のベッドの中央に長々と横たわっているのだ。 いつの間にか住み着いた猫。もう、外の世界へは一歩だって行きはしない。 割れるような頭痛がする。今夜は眠れるのだろうか。その前にこの猫を何とかしなければならない。 放り投げるのだ。目を合わせないようにして。 彼は私をじっと読む。私の心底に溜まっている冷たい水の揺れるのを。
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