「お父さん!!開けてー!」
「ダメだ。ダメだ、ダメだ。」
「頑固者。」
「カナさんについて教えてやれ。」
「非協力的親父ィ」
お父さんはマジで頑固者だから、もう無駄だって事は百も承知。
けど悔しいッ。なんであの時気付かなかったんだもぉっ。
腹立つなぁ。自分に。
「蓮〜!カナさんって、一体誰なの〜?」
お母さんとお兄ちゃんはもうソファに腰を下ろして、私を待っていた。
そんなにカナさんの事が気になるんですか?お二人さん。
「え〜っとね。カナさんってゆーのは……。お父さんの不倫相手の名前。」
我ながら、ベタな作り話。
「「ええええええええええぇえ!!??」」
面白い反応してくれるじゃん。関心関心!
けどその後が問題で・・・
「やっぱり〜?お父さんモテちゃうのねっ、どうしてもw」
「いいなぁいいなぁ。モテモテじゃん、お父さん。」
この2人は『不倫』、『浮気』等の言葉を脳ミソの中に入れてないらしい。
まぁ、それはそれでいいんでしょうが。(よくない
これじゃあ私が恥ずかしい・・・。
「まっ、カナさんの説明はこれにて終了!
よかったね〜、脳にシワが増えたよ。」
私の顔から健全な笑顔は消えたけどね。(フッ
とにもかくにも、これで満足してもらえたし、これでいいでしょ♪
この後数秒後のお兄ちゃんのボケにご期待あれ。