たかしは驚いた。
ただ、赤い塊の指を見て驚いたのは"存在"にではなく"腐る速さ"だった。
黒い男が現れた翌朝、たかしは普段通り、学校へ行った。
何事もない平凡な時間
今日も考えてみる。
『あの教授の体をまっぷたつにしてぇ』
その時持っていたシャープペンが折れた。
いや、詳しくいうと切れた。
『なんだ!?』
たかしはトッサにトイレに行った。
『何が起きたんだ??』
シャープペンは綺麗に二つになっていた。
たかしにもこれが簡単にしかも授業中に誰も出来ないことくらいは理解していた。
『俺が考えたからか?』
たかしの目付きが変わった。
クラス全員殺ってみるか。
クラスに戻ると考えを踏みとどまった
『まてよ、殺したら俺捕まるじゃん』
当たり前の事だったが、証拠が全て自分を指してしまう。
今の安定した生活を犠牲にすることは簡単には出来なかった。
帰り道、暗い夜の道に叫び声が響いた。
駆け付けると、頭が無い男性の死体が残されていた。『中指もない』
たかしは恐ろしくなり家に帰った。すると、机の上に置いていた赤い塊の中に何かある
よく見ると、指が入っていた。
『さっきの男のもの!?』