土には何年もいたのに
なぜ世界には一瞬しかいられないのだろう
神はなぜ
俺たちセミにこんな運命を授けだのだろう
醜いですか?
この世界に俺たちはいらないですか?
土にの上に横たわる仲間を見ると
胸が苦しくなる
俺も時がきたらあそこにいくのだろうか
だんだん羽が重くなってくる
そして
気付けば土の上にいた
ゆっくりと辺りが闇につつまれていく
しかし
空の青は目に
いつまでも残っている
また
空を飛べるかな?
俺は
世界にまた戻ってこれるかな?
俺の空が
だんだん霞んでいく
俺の空が
夏の小さな命が
また一つ 終わりをとげた