飛 [11]

クッキーモンスター  2008-04-27投稿
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「…あの、朝の事怒ってる?」

顔を見るのが怖かったので俯きながら問いかけた。

「…何が?」

明らかに素っ気ない返答が返ってきた。

「てか省吾とばっか話してさ〜…どこがいいんだ?」

省吾の事を馬鹿にしたように聞こえ、怒りが込み上げてきた。

「は!?省吾は記憶がない私を手助けしてくれてんのよ!?
彼氏だったら彼女の異変位気付けよ!」

耕太は余程びっくりしたらしく、しばらく黙っていた。

「嘘だろ…?普段から寝ぼけてるから分からなかった。彼氏失格だな…。」

普段の私って…。
その一言で一気に怒りが冷めた。

「これは分かるよな…?分かるって言ってくれよ…。」

そう呟き、銀のブレスレットを私に握らせた。

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