ある風景 ? 荒廃

マリリン  2008-05-01投稿
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世の中の大半の人間は、自分の利益しか考えていないように、フミには思えた。

その社会から、はじき出された者は、自ら命を断ったり、引きこもり、ニート、依存症、犯罪… あらゆる落後者の道を辿っていく。


社会での勝ち組、負け組。生きることに、一体、勝ち負けがあるのか? 自分が、幸福だと感じられれば、すなはち、それは、勝ちだとフミは、思う。人々は、マスコミに踊らされ、自らの煩悩に目が眩み、必死で、自分を守ることしかしなくなる。

病んだ社会、病んだ家庭の中で育った子ども達は、健全に自立することができない。


フミ自身も心を病んでいた。 積極的に世の中に関わりたいという欲求よりも、厭世感のほうが、日ごと増してきていた。


フミは、愛をひたすら求めていたにもかかわらず、それは、家庭でさえ得られていなかった。




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