昔の母さんに戻ったと思ったのに・・・そう。母さんはまた入院するはめになった。また同じ原因だ。アルコール依存症がまだ治っていなかったのだ。そしてまたあの時の、小学校の時と同じ生活に戻る。でも小学校の頃よりもひどかった。母さんがお酒を隠しこそこそと飲み、見つかるたびに父さんが怒り、私は二階へ行き一人で泣いた。枕がびしょびしょになるまで泣いた。母さんは毎日のお酒を飲み、私の授業参観にも来てくれなくて、洗濯も、掃除も、お弁当も作ってくれなくなってしまった。朝はコンビ二でパンを買う。そんな日が毎日続いて私は許せなかった。許せないと思っているのに「お酒を飲むのをやめて」と言う勇気がない。小学校のときと何も変わってない私・・・惨めだった。そしてさらにひどくなる。30分に一回は飲むようになって、ぐだぐだになって床に倒れて寝ている。「何でこんなやつが私の母さんなんだ!!」と思った。母さんだって子供の頃親に大切にされて生きてたはず・・・!!どうして私を大切にしてくれないのだろう。そしてまたさらにひどくなる。ずっと寝ているのだ。父さんも何も言わない。起きてると思ったら父さんやお兄ちゃんや私の悪口をぶつぶつ言っている。「あなたがゆうこと聞かないからよ」お酒を飲む理由を私達にぶつける。その事を言われた時、私は怒りが込み上げた。テーブルをたたく。真っ青なあざができるくらいに。私はその場で泣いた。小学校の時母さんの前で涙を見せた。でもその頃の涙と意味が違かった。前はうれしさの涙。今回は怒りの涙。私の場合すごい気持ちがこみ上げないと涙が出ない。分かるだろうか?そしてある日家に帰ったら母さんがいなくなっていた。電話がかかってきた。続く