いつか私を嫌いになる君へ

 2008-05-03投稿
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桜散る4月下旬。娘と二人の生活が始まった。離婚したのだ。引っ越し資金も知人に借り仕事も決まってない状態だが気分は清々しかった。引っ越して1日目、娘は笑顔で 言った。
「新しいおうち嬉しいな。ずっとままと一緒にいられるね」
その言葉を聞いて涙が出そうになった。何故なら離婚する前育児放棄していたのだ。
離婚する前、前夫は仕事も何度も変え借金も多々あり、その上本人はばれてないと思っていたらしいが浮気もあった。
そんななか私はまだ幼い娘を連れて癌で入院している姑の介護をしていたのだ。病院も完全な看護の為、介護と言っても洗濯を持って行ったり足らないものを買ってきたり実家の掃除洗濯だった。完全に介護をしている人にくらべれば大したことないないと思うがとても辛かった。初めての 育児で夫も手伝ってくれない、家事も二世帯分やる、は精神的かなりきつかった。夫は奥さんがやるのが当たり前だろと言っていた。暫くして姑の具合も良い方向に向かい退院した。これで楽になると思った矢先夫が名義貸しをして騙された言い出したのである。
名義貸しをした借金は頭を下げて「真面目に働いて返す。」と言う約束で舅に払ってもらったのにまた仕事を変えた。しかも今の給料では生活できないから私も働けと言うことである。夫の仕事は夜間の宅配だったので昼間自分が娘を見るから交互で仕事をするということだ。今まで娘の面倒を見たことのない夫だったので自分から面倒を見るという言葉に私は内心喜んだ。そして今度こそちゃんと親子三人で生活をやり直せると思った。だがそこからまたさらに夫婦関係は悪くなり外に出たことによって自分自身が娘を可愛いと思えなくなるとはこのときは夢にも思わなかった。
そしてこの日から離婚へのカンントダンが始まっていたのかもしれない…

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