「考え?」
「うん。あのね。えっと・・・・その・・・・。喫茶10に来てもらえればいいの。だから・・・
この場所を町の人たちに知ってもらうっていうか・・・・・。」
香音ちゃんは自分の考えを人にいったのが初めてなのだろうか?そんな気がする口調だ。けど、それはともかくいいかもしれない。この場所を知ってもらえれば、その家族も考え直すだろう。
「いい考えだね。そうなったら、時間がない。急いでポスターだとか、チラシだとかを作らなけれ
ばね。」
「・・・・・関東さん。」
「ん?」
「パソコン・・・・・・・ある?」
「ありますけど?」
「それで・・・・・・俺が・・・・チラシ作る・・・・・・・。いい・・・・・・?」
「ああ。頼むよ。」
関東さんに許可を貰うと、関本君は関東さんの指示で事務室に行った。
「私達はどうしよう。」
「こことは違う、別の場所でプチ喫茶でも開いたらどうかな。」
「え?」
「いいかもしれない。」
「でも、材料とかはどうするの。」
「わたしにも、いい考えがあるんですよ。その材料はある人に頼んで指定の場所に運んでもらいま
す。」
「わかった。で、その場所って?」
「商店街に黒い看板の喫茶店があるんだ。その店の前でどうだ?」
そう言うと、関東さんは携帯を取り出した。